いぶり自然学校的生き方
私たちは、北海道苫小牧市という人口17万人の「トカイナカ」の片隅で、日常・非日常のベクトルと、働く・遊ぶというベクトルを重ね合わせたマトリクスの中で、バランスをとりながら主に森の中での暮らしを実践しています。
そして、その生活、あるいは暮らしから生まれる様々な価値や思いをともに分かち合うような活動を提供したり、創造的なアイデアを創出したり、新たな試みに挑戦をしたりしています。
森が健康でいられるように、
森の中で暮らしながら、
日々整備活動を進めています。
それはとても地味で、単純で、危険で、
そして面倒な活動です。
でも、その実直な積み重ねが、
森はもちろん、
関わる人々の心身の成長を促すことを知っています。
特別な道具は使いません。
特別な場所にもいきません。
遊び道具は、いつもそこにあるもの、
普段そこにいるもの、です。
そして、想像を膨らませ、
コツコツと技を磨き、
遊びを創造していきます。
そうやって、子どもも大人も
自分で自分を楽しませる感覚を
研ぎ澄ませます。
普段の生活で身につけた技や知恵は、
有事の際に、すぐに生かします。
いや、何かが起きたときに困らないように
普段から、暮らしの中で練習しているのです。
技や知恵だけではありません。
冷静に判断できる精神、
常に相手のことを考える心情、
そして素早い決断と行動力を持てるよう
常に備えます。
ぼくたちの日常は、
いつも開放されています。
そこに、ビジターによる非日常を重ね、
交流を促すことで、
両者に大きな学びと気づきを生み出します。
さあ、どんどんと自然の中で体を動かそう。
そして、それをどんどんと広げよう。
それこそが、いぶり自然学校が目指す
学びの姿です。
いぶり自然学校のスタンスは、よくコンパスに例えられます。コンパスの針は北海道苫小牧に刺し、しっかりと固定されてますが、鉛筆の部分は日本、いや世界のあちこちまで自在に動きまわります。また、近所の子ども達から企業研修まで、多様な人々と関わり、その可能性を広げつつも、得られた知見は常に地元に還元し、胆振周辺の地域環境の持続的発展に寄与します。